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谷川岳


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白毛門側からの岩壁群

 線と線を結んで歩く山ではない。
地図などでは到底わかり得ない点の中で、
ある時は山登りの全てが始まり、そして終わることもある。
凝縮された一点の中で悔いのない山登りが出来る。
一点の重み、その積み重ねの中でこそ谷川岳の魅力が見えてくる。
恐れて身を縮めていては分からない山である。
だが、謙虚さを失っては自分さえ見失う山である。
道標より慰霊碑の方が多い山なのである。
よじ登って辿り着く山頂はいつも冷たいガスの中。
それでも登攀具を外しながら眺める国境稜線は
いつも心地よい充足感の中で新たな谷川岳を呼び起こす。 


 幾度となく尾根から頂を目指し、
四方の谷を遡り、岩をよじり、アイゼンを軋ませ、
又ある時はスキーを履いて厳冬の頂に立った。
しかし、頂よりも過程を問われる山であった。
その山に向かう時には常に新しい試みがあった。
それがなければ輝けない山であった。
憩うために出かけては疲れるだけの山である。
それは喜びだけに彩られた山ではないからだ。

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一の倉沢南稜取り付きを俯瞰

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肩の小屋より万太郎谷滑降へ。

人混みの生活を離れ、
空に輝く風を求めて、
あの尾根を越えてみないか。
日々の生活の中でそんな自分への
呼びかけから始まり、
それは登高の中で汗となり重さとなり
痛みとなる。
それらに押しつぶされない自分を発見し、喜び、感動する。
たとえば山で沈んだ夕日を数えてみれば
それだけで一生の区切りが出来るように。
節目節目に出会うからこそ自然の摂理がこの上もなく美しい。
山を愛する者達の原型がここにはある。
   
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一の倉沢全景

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天神尾根より

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ゼニ入れ沢上部を登る。

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幽ノ沢右俣中央フェース

本谷スラブを見下ろすピッチ縮小
本谷を見下ろすピッチ、一の倉沢烏帽子岩中央カンテ


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プロフィール

bunatoiwana69

Author:bunatoiwana69
山のソナタ集へようこそ!
19の時から山登りを始めて現在75歳。
東京の京橋に生まれ、都会に育ちながらも山の自然に憧れる。
脇目も振らず、馬鹿のひとつ覚えで山登り一筋。
時々の風景と想いを切り取りブログにしました。

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