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アサギマダラ

アサギマダラ 

アサギマダラは私の生き方を変えた蝶だ。

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小学校の頃の愛読書はファーブルの昆虫記、夏休みの自由研究は毎年蝶の標本作り。高校生物部では本格的になり、野山には必ず捕虫網を持参して珍しい蝶を探し歩いた。蝶を捕獲すると、まず羽が痛まないようにパラフィンの三角紙に羽をたたんで収納。羽を広げて標本にするのは展翅板(てんしばん)である。標本箱に並んだ蝶の造形と色彩の美しさに魅了された。紹介するアサギマダラは温暖な地域では本土で越冬する例もあるが、和歌山でマーキングした個体が香港で捕獲された例もあるように、南西諸島や台湾から海を越えてくる渡りの蝶なのである。日本で繁殖をして子どもが帰って行く。山に入れば頻繁に出会うことが出来るので、決して珍しい蝶ではないが、蝶の標本作りに夢中になっていた頃、その優雅な姿は私の憧れの的であった。蝶を捕獲するために山に登った。

ある日、捕獲し損ねて、頭上高く舞い上がったアサギマダラを目で追っていた時、濃淡の茶に青白い斑点のガラス細工のような透けた羽根が、陽を受けて、まるで大聖堂のステンドグラスの輝きを放った。何とも言いようもない色彩に我を忘れた。50年経った今でも脳裏に焼き付いて離れないあの姿は、標本箱に収まった蝶からは決して感じることはなかった。それ以来様々な蝶の何十箱の標本を眺めるにつけ、空しさが募った。野山を華麗に舞う美しい蝶の姿こそ自然を想うこころ。その夏を境に捕虫網を手にしたことはない。

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初夏、山に登りアサギマダラに出会うと「もう渡ってきた、なあ」と嬉しくなる。今年も沢山のアサギマダラに出会いたい。そして、 秋風が吹く頃になると、決まって感慨に浸る。「もうアサギマダラが帰る頃になった」と、今は山に登り、アサギマダラに出会うことの喜びを噛みしめる日々である。「アサギマダラだ!」そんな叫びの中に、蝶に教えられた私の思いのすべてが有る。      雅

アサギマダラの撮影は難しい、危険を察すると頭上高く舞い上がってしまうからだ、それは頭上高く、気流に乗って舞い降りてきた蝶の習性なのだろうか。
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bunatoiwana69

Author:bunatoiwana69
山のソナタ集へようこそ!
19の時から山登りを始めて現在75歳。
東京の京橋に生まれ、都会に育ちながらも山の自然に憧れる。
脇目も振らず、馬鹿のひとつ覚えで山登り一筋。
時々の風景と想いを切り取りブログにしました。

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