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霧ヶ峰


霧ヶ峰 

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霧ヶ峰の山道

 わたしの家には庭がない。
それはないより有った方が良いに決まっている。
だが東京のど真ん中に庭付きの家など持つ財力などないから
庭を捨てて、もっと大切なものを選んだといって良い。
もっと大切なもの、を一言で表せば、
それはきっと文化なるもの。
それになによりも、家のよさは外観や環境ではなく、
誰に邪魔されることなく、何時でものんびり過ごし、
自分を解放できる自由な空間で有るはずだ。
豪邸の中に埋没して、
ひとつの環境に満足してしまう人生なんかつまらん。

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車山を望む台地にて

 雨の休日、汚れたベランダを眺めていると、
ふと、ベランダの向こうに風景が浮かんでくる。
花、咲き乱れる霧ヶ峰の草原。
吹き渡る風までが、いつか歩いた鷲ヶ峰の清々しさを運んでくる。
そして、この溶岩台地の草原は、なるほど中部山岳の展望台。
海のない国である。
八ヶ岳、南、北、中央アルプス、浅間山と上信の山々。
わたしの家にはそうした広大な庭があると思えば気持ちだけは豊かになれる。
いつも同じ庭の風景を眺めて満足しているよりよほど裕福なのかも知れない。

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北ノ耳、南ノ耳へ

 霧ヶ峰の緩やかな草原は、
そうむきになって歩く所でもないし、
多少怠惰的で緊張感に欠ける。
だがしかし、ベランダに広がる風景は
決してアルプスの名だたる峰々ではないのである。
全く平でもなく、
適当な起伏の中に人の感情の全てを秘めたような広がりがある。
霧ヶ峰は自然が創造した見事な庭に違いない。
独り満足しながら、今度は氷片が煌めく冬の日に、
一日では到底歩き回れそうにないわたしの庭を
スキーで歩き回ってみようか、
などと思いを巡らしている。
わたしの庭には心象風景が広がっている。
わたしの豊かさの分だけ。




八島湿原の四季

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初夏の八島湿原


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晩秋の八島湿原

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コウリンカとヒョウモンチョウ 鷲が峰の尾根にて


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雲に隠れる八ヶ岳を望む

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bunatoiwana69

Author:bunatoiwana69
山のソナタ集へようこそ!
19の時から山登りを始めて現在75歳。
東京の京橋に生まれ、都会に育ちながらも山の自然に憧れる。
脇目も振らず、馬鹿のひとつ覚えで山登り一筋。
時々の風景と想いを切り取りブログにしました。

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