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梅雨の山

梅雨の山

梅雨の山
国境稜線にて

梅雨の山 (8)
尾根を越える空。

梅雨、霧の山道
空はどんよりとグレーなのに気持ちはうきうき、
展望は望めないから、
花たちがずっと寄り添って慰めてくれてる。
湿気が漂った林の中で、
体の中までしっとり濡れるのが分かる。
乾燥した気持ちが潤ってゆく、
誰かが寄り添ってくれている。
雲で覆われた梅雨空は迷わない。
うっすらと頬紅のようなピンク。
シャクナゲ咲く原生林の山道、
ツツジが彩りを増す尾根筋はいつかは自分が人に寄り添う道。
しっとりと濡れた森の道を今日は確かめながら歩きたいから、
陽射しは迷惑。
 最近は天気予報が充実、高い確率で晴れを狙えるようになった。
体の中まで濡れてくるような本格的な雨は避けたいけれど、
しっとりと濡れるような雨はいい。
山全体を包む霧が、晴れの山にはない雰囲気を作る。
普通の林でさえ幻想的な空間になる。
人の運の良さを羨ましがる自分を見つめながら、
幸せな自分を探している。
忘れて良いものなんか無いから、
くしゃくしゃになった思い出を大切に抱きしめている。
無邪気な君の精一杯の笑顔が浮かぶ、
伸びをして空気をいっぱい吸い込んだら体の中まで濡れてくる、
笑顔がしみるよ。

梅雨の山は人生の時間調整だよ。 

0,梅雨の山 (13)
峠道

梅雨の山 (10)
沢にはタニウツギが咲く 

あじさい
 憂鬱な季節、尾根も谷も華やかさが失せて、
笑い声も雨にしめりがち。
そんな季節に似合う花だと言う。
山ではガクアジサイにヤマアジサイ。
華やかな花ではないが、寂しい花でもない。
風の強さとか、
日射しの重さには耐えられそうにないところは、
雨の季節に似合う花だ。
季節に無駄はない。
雨には雨の自然がある。

 梅雨の頃には思いがけない山がある。
束の間の青空は透明に澄んで、懐では花が咲き揃う。
雨の中でまだ雪の残る谷があり、動物たちは子育てに忙しい。

人間だけが雨を嫌がっている。


梅雨の山 (2)
梅雨のアルプスはまだまだ雪が豊富。白馬大雪渓。

梅雨と人生 
梅雨のあまり激しくない雨の中で、霧のような水滴に包まれるような日々。
降り続く憂鬱な雨の中で
自然を語り続けて疲れた日には雨の優しさを知るが良い。
雨粒はきっと輝いてそして人を包んでくれるだろう。
私はいつもしっとりとした雨に濡れて歩く原生林の中で、
生活に埋もれていた自分を思う。

雨の季節を上手に歩けたら人生も山登りも楽しいだろうな。


梅雨の山 (1)
信州の峰で

雨の日の湿原
湿原を囲む山の端から激しい雨が滝のように流れてきた。
木々が大きく揺れてざわついている。
だがどうだろう、この静けさは。
湿原は雨音を吸い込むように包み込んで静寂を守っている。
咲き競う花達は雨に打たれながらも鮮やかで瑞々しい。
起伏がないから雨が上から素直に落ちてくる。
ざわつく風が雨を教えてくれる。 

梅雨の山 (6)
玉原湿原、だあれもいない静かな梅雨空の日

梅雨の山 (12)
梅雨の晴れ間は鮮やかな新緑が目に優しい。 足尾の尾根筋

梅雨の日
雨上がりの山は透明である。
色の濁りも、音の躍動も、雫に閉じ込められて土に染み込んでいる。
草木の緑、多彩な花の鮮やかさ、音の静かさ、雑念が晴れた爽やかさ。
重なり合う山の端から雲が沸き立ち、一層遠近感が増し、墨を流したように風下にたなびいて行く。
変哲もない低山の連なりが、高敬の山のように視野を埋め尽くしてゆく。
雲と風が織り成す風景は単色でありながら多彩に変化し、瞬く間に消えてゆく。
それはその時に刻まれた、その時だけの自分の風景となる。
折りしも梅雨の季節、草木は雨の恵みに根を伸ばし、実を蓄え、そんな自然に抱かれて生き物は子育てに勤しむ。
雨を受け入れるか嫌がるか、梅雨の日々こそ人の生き方を問われる季節はない。
梅雨の季節を楽しく過ごせる山登り、
どんな季節でもそのときにしか見られない風景と心の恵みがある。  

梅雨の山 (5)
蛭も元気。
梅雨の山 (3)
ツツジの季節、霧ヶ峰にて

天気予報
天気に左右される山登りに天気予報は欠かせない。
だが天気予報ほど当てにならないものはない。
雨と思って中止にしても以外と天気が良かったり、
晴れを信じて出かけても山上で冷たい雨に泣かされる事もある。
天気予報を参考にしながら、自分なりに天気図を読む技術を養いたい。
だがもっと大切なのは天気に対する気持ちである。
楽しみにしていた山行日に雨の予報が出ると気が滅入って楽しみが半減し、行く気力さえ薄らいでゆく。
勿論どう考えてみても山行に支障をきたすような天気と判断したなら気持ち以前の問題なのだろうが、多少の雨なら自然を相手の山登りにはつきものである。
一瞬のガスの晴れ間に垣間見る山並みや、
足元に咲く小さな花、しっとり濡れた新緑などは雨だからこそ見えてくる場面もある。
雨の日も山を楽しめる技術、
天気図を読むこと以上に大切で必要な事だ。

都会で仰ぐ梅雨空はビルのずっと上
山ではすぐそこにある空。
今、梅雨の最中、花咲き競う季節でもある。

梅雨の山 (7)
梅雨に咲く花
ツツジ、シャクナゲ、タニウツギ、そしてこのクリンソウ
倉沢山のクリンソウ

梅雨の山 (11)
ゴヨウツツジと釈迦ヶ岳

梅雨の山 (15)
シャクナゲ咲く尾根筋、湯ノ丸山にて
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梅雨の山

この季節の 緑やお花は 美しいですね

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プロフィール

bunatoiwana69

Author:bunatoiwana69
山のソナタ集へようこそ!
19の時から山登りを始めて現在75歳。
東京の京橋に生まれ、都会に育ちながらも山の自然に憧れる。
脇目も振らず、馬鹿のひとつ覚えで山登り一筋。
時々の風景と想いを切り取りブログにしました。

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