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二人の縦走路

二人の縦走路

なにもなくて、
ほっそりと老いて、
寂しくも人を語るたそがれに、
ふと支えられた
あなたの心に寄せて、
ただひとつ、愛と名づける。


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北アルプスの縦走路
 
 山では可憐な花を見つめ、視界の山々に魅せられる。
きっとそんな時の二人は無言である。
言葉のいらない世界は、言葉による隔たりもない。
そして、山の中ではいつも仲間と一緒、
賑やかで楽しい仲間に囲まれて、
時には煩わしいと思うこともあるが
その明るさに支えられる事のほうが多い。
街の華やかさもなく、
お決まりのデートコースも知らず
、映画や劇場などには無縁な青春。
だが決して貧しくはない恋愛時代。
山への憧れが人を結びつける。時には愛として。
愛は決して愛としてやって来たのではない。
すべてのものに囲まれて育まれて、
それを忘れて幸せになろうと思ったことはない。  

早朝の電車に乗って上野に向かう。
車内には外国人を交えた若者が7~8人、きっとどこかで徹夜で遊んできたのだろう。
心地よい疲労感に身を任せているような。そんな隣の若者の手にはSANDAY DISCOのパンフ。
同じような年の頃の自分は今以上に山登りにのめり込んで、寝ても覚めても山ばかり、だったなーと感慨に耽る。
街のネオンや華やかさとは無縁の世界で青春を過ごしてきた。
自分はこの若者達より愉しい日々を過ごしてきたのだろうか、
デートも山、新婚旅行も山、地形図を眺めては夢を膨らませ、歌と言えば「岳人の歌」や「孤独の山男」。
馬鹿の一つ覚えで山登り、もっと違った人生があったのだろうか。
山に行くと、そんな私と同じ仲間がいる。
もう人生の半分以上を付き合っている。
人よりも愉しく素晴らしい人生であったとは言わないが、決して貧しくはなかった。  

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奥志賀裏岩菅山稜線

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bunatoiwana69

Author:bunatoiwana69
山のソナタ集へようこそ!
19の時から山登りを始めて現在75歳。
東京の京橋に生まれ、都会に育ちながらも山の自然に憧れる。
脇目も振らず、馬鹿のひとつ覚えで山登り一筋。
時々の風景と想いを切り取りブログにしました。

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