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西ゼン

西ゼン

西ゼン第2スラブ
西ゼン (7)

出合にかかるナメ滝
西ゼン (2)

わらじの足ごしらえで初めて登って以来40年が経った。
記憶の中に残るのは
出合奥にアーチ状の雪渓がかかり、
輪の中にスラブが広がる風景だ。
それ以来季節を変えては何回となく登ってきた。
さほど困難もなく壮大なスラブの只中を真っ直ぐ登って行く爽快さは、
大スラブへと繋ぐ大きな糧である。
それから数十年、久しぶりの西ゼン。
人気お勧め五つ星の沢を幾つ登っても勲章にはならないと信じ、
他のパーティに沢で出会うことを嫌い、
時にはヤブに蒸された沢を嬉々として遡り、
決して美しいとは言えないヌルヌルの大滝を攀じり、
ヤブに覆われた尾根で右往左往する。
私の沢登りはいつからそんな偏屈なものになったのだろうか。
今更西ゼンなんて、
そんな思いの数十年であった。
スラブが広がる究極の谷を瞼に描きながら、
きっと自己満足という世界に遊んでいたに違いない。
アプローチの仙ノ倉谷を歩く足がうきうきと軽い。
素晴らしい登行が約束されているから、
久しぶりに愛しい人と会う気分だ。
何を語ろうか、その間の出来事をどう説明しようか。
山の端からスラブが見え隠れすると胸が高まる。
いよいよ谷が右に屈曲すると、
視野一杯にナメが広がり、
天に届くほどにスラブが競り上がって行く。
ここが全ての始まりである事を示唆するように
左からは東ゼンが合わさり、
西ゼンの壮大なドラマが始まるのだ。

西ゼン (3)
第1スラブを登るパーティ

西ゼン (1)
秋の第2スラブ

西ゼン (6)
下山道となる平標新道から望む第2スラブ全景

西ゼン (5)
第1スラブと第2スラブの間の連瀑帯

西ゼン (4)
第1スラブまでが俯瞰できる
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プロフィール

bunatoiwana69

Author:bunatoiwana69
山のソナタ集へようこそ!
19の時から山登りを始めて現在75歳。
東京の京橋に生まれ、都会に育ちながらも山の自然に憧れる。
脇目も振らず、馬鹿のひとつ覚えで山登り一筋。
時々の風景と想いを切り取りブログにしました。

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