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絆 



山ソナ絆 (1)

山の相棒 
 山中にただ一人佇む、
若き日の遙かな時代に思いを馳せれば、
仲間達との語らいが蘇る。
愛情が感じられないあだ名で呼び合い、
内心感謝はしてても決して口には出さない。
本音は言わないが、嘘と偽りは隠せない。
ああ言えばこう言う、
決して交わらない水と油の関係なのに、
ザイルを結ぶと、あんうん、の呼吸が生まれる。
お互いに切磋琢磨して、
幾たびか黄昏の稜線に憩い、
寒い夜を数え切れない程共にして、
果てに迎えた朝に笑顔で向き合う。
そこに居ることさえ忘れさせる空気のような存在こそが相棒のあり方。
兄弟ではない、親子でも、夫婦でもない、
山登りの神髄は20年30年の付き合いから生まれる好き嫌いを越えた絆だ。
5年10年で結論を出さないで欲しい、
生まれるずっと前から何も変わらない山が舞台の発表会だから。


山ソナ絆 (5)
苗場小赤沢BC

山ソナ絆 (4)
苗場山山頂にて

山好会
クラブという組織の中で、
前代表が首の骨を折り病床にいた時に、
復帰するまでということで代表代理を引き受けた。
それから数十年、未だに代表の職にある。
これだけ長く努めると、中には私的に作ったクラブと勘違いする人も居るが、
創立会員でもなく7代目の代表で、単に役職を全うしているだけなのである。
知識もなくHPが扱えないのに、
山のクラブではいち早くHPを導入して成果を上げている。
会社の経理やパソコン業務で手一杯で、
会計業務もMLの管理も会員任せで何も分からない。
やっとLINEを教えてもらって恩恵に預かっている。
それだけ多くの人に支えられてきた。
若いときに情熱を燃やしたものには自分の良さが詰まっていると思う。
それを捨ててしまったら世間にも家族にもただの疎ましいじいさん。
自分の良さで何時までも輝ける山登りだから
代表であろうとなかろうと何も変わらないのは
それ以前にサークル人だから。  

山ソナ絆 (2)
山形の渓にて

山ソナ絆 (6)
深掘沢にて

ひとりになってはいけない
「寒いね」と話しかければ「寒いね」と答える・・・
この一首の中には独りではない人の暖かさが有るのだそうだ。
山の中で交わされる会話、「暑いね」「綺麗だね」「凄いね」「素晴らしいね」
辛いときも、苦しいときも、相づちを打ってくれる人がいる暖かさ。
自分だけではないという心強さは山では大きな支えであり安心安全だ。
共有できる人の思いが多いほど、状況判断に強く、人には優しくなれる。
毎年数十人の方と山行を共にしている私だが、
年々歳を重ねると共に減ってしまっている。
その人数が多いか少ないかは分からないが、
自ら壁は作るまい。
君は孤独か、
孤独というのは独りになろうと思い詰めることではない、
それは自分の意思にかかわらず、
どうしようもなく独りになってしまうことだ。
利尻岳の姿に感銘して感じたその想いを忘れたことはない。
単独行にしても、報告書の世界で話しかければいい。
それこそ山の会の存在感であり、
山の中では独りでも、
見つめてくれる多くの目が支えになるはずである。 
一人が寂しいと思ったことはない、
人から忘れ去られることが一番寂しい。

山ソナ絆 (3)
不動沢大滝 in吾妻
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プロフィール

bunatoiwana69

Author:bunatoiwana69
山のソナタ集へようこそ!
19の時から山登りを始めて現在75歳。
東京の京橋に生まれ、都会に育ちながらも山の自然に憧れる。
脇目も振らず、馬鹿のひとつ覚えで山登り一筋。
時々の風景と想いを切り取りブログにしました。

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