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春の雪稜

春の雪稜

春の雪稜 (5)
越後駒ヶ岳へ

春の雪稜 (1)
頸城山塊神奈山雪稜


 風と春
冷たいだけであった身を刺すような風が、
いつの間にか仄かな匂いを運んでくる。
それは何処かで芽吹いた草木の
微かな香りかも知れない。
それは雪の融けた地表から立ち上る
土の湯気かも知れない。
様々な色が入り交じって、
春がやってくる。
春の中の春は歓びである。
寒さの中の春は優しさである。
吹雪の合間の陽差しの中で、
わたしもかくありたいと思う。

春の雪稜 (7)
守門岳本峰を望む黒姫の稜線

春の雪稜 (3)
守門藤平山の尾根筋

春が来た
 ある日ふと見上げた空に春が来たと感じた。
昨日の事のように思える一年前の春の日も
又同じようにこうしてふと眺めていたのだろうか。
何事もなく過ぎてゆく季節の中でそれが幸せと思えるようになった。
まずは山に登ろう、雲が流れて風が渡り光が溢れて緑が揺れる。
そんな何でもない営みが自然の全て。山登りはそんな自然に寄り添って
ゆくもの。人は人で自由に、自分は自分の姿で素直に。
人を限らず、時には過酷な山の場面でも
一緒にいて楽しい人間でありたい。
  

春の雪稜 (6)
針ノ木岳への雪稜

春の雪稜 (2)
谷川岳を望む小出俣山山頂


 春の雪稜にて
残雪豊富な雪稜に、より確かな春がある。
クレバスの中から沸き立つ土のぬくもりや、
水気を含んで重くなった雪。
空から叩きつけた風は
里から木々を目覚めさせようと揺すりながら吹いてくる。
人を追い立てていた夕暮れは、
人を振り向かせて引き止めようとしている。
そして何よりも気持ちの中に春がある。
山と対峙していた構えがいつしか和らぎ、
雪と氷だけではない色の世界を感じるようになる。
遙かな風景が淡い緑色に霞む頃、
煩わしかった交わりを大切に思うようになる。
山稜に花咲く季節はまだまだ先であるが
私だけの宝のありかを記した地図を持って、
いそいそと出かける春がやってきた。

春の雪稜 (4)
立山劔御前へ

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プロフィール

bunatoiwana69

Author:bunatoiwana69
山のソナタ集へようこそ!
19の時から山登りを始めて現在75歳。
東京の京橋に生まれ、都会に育ちながらも山の自然に憧れる。
脇目も振らず、馬鹿のひとつ覚えで山登り一筋。
時々の風景と想いを切り取りブログにしました。

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